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■■2020東京大会 エンブレム委員会顛末
2016 / 5 /27
2020東京大会のエンブレムの当初の諸開発プロセスにつき、外野からブログで私見を呈しておりましたところ、仕切り直しの仕儀に至り、今度は自分自身がその選考委員に加わることになってしまいました。その経緯は前回のブログでも書いた通りですが、結果、全14回にもわたりエンブレム委員会に出席することに相成りました。そして、皆様ご存知のように新しいエンブレムは決定し、本日、オリンピック・パラリンピックのポスターが事務局から送られてきました。

送られてきたオリンピック・パラリンピックのポスター
エンブレム委員会は、報道されているごとく総勢21名からなり、法律の専門家はもちろん、ソフトバンクホークスの王貞治さんから大学生まで実に多彩ですが、どうしてこのメンバーが選ばれたのかは私には分かりません。
委員会で討議された内容につきましては、一切外部に漏らしてはならない旨の約束書に最初にサインをさせられてスタートしましたので、私も口を閉ざさざるを得ません。
「単にエンブレムだけ決めても、むしろ決まったものを今後どう展開し育てていくのが重要でしょう。その問題は?」と尋ねても、どなたからも一切の応答はありませんでした。
また今回の過程で不可思議なことは、正式発表式典の前に、決定案がメディアに漏れ出てしまったことです。ごく限られた関係者しか会議室に入れない筈なのに奇妙なことが起こるものです。
ともあれ世間の耳目を集めた2020東京大会エンブレムは決まりました。
作者の野老(ところ)朝雄さんは、もともと建築のご出身の方ですが、今回のエンブレムのモチーフは江戸時代の市松文様で、それをアレンジされた腕はなかなかのものとお見受けします。
発表後に野老さんと少しお話ししましたが、真摯な姿勢の素晴らしい造形作家の方との印象を持ちました。
この後は、このエンブレムがうまく活かされる事を願うのみです。
投稿者 Nakanishi : 2016年05月27日 21:57