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■■■勝見勝先生
2019 / 2 / 9
ピクトグラムをテーマにしたJAGDA(日本グラフィックデザイナー協会)の知財権セミナーが開催されたので、顔を出してみました。そこで久方ぶりに、デザイナーの太田徹也さんにお目にかかり、彼がエディトリアルデザインを担当しておられる竹中工務店のPR誌「approach(summer 2015)」を頂戴しました。

Approach誌と勝見勝特集

その刊は1964年の東京オリンピックでデザインディレクターとして活躍された勝見勝先生の特集で、懐かしく拝見させて頂きました。
1964年といえば私はまだ早稲田大学の4年生でしたが、処女出版でもある「デザイン・ポリシー(企業イメージの形成)」を上梓した年でもあり、オリンピックのカラー五輪雲を自衛隊機が空中に描くのを窓外に眺めながらこの拙著の校正を行った思い出がありますので、鮮明に記憶に残っています。
その後、私は現在の会社PAOSを起こし、創立15周年記念の展覧会を六本木のAXISギャラリーで開催しておりました折に、勝見先生に本展をお訪ね頂きました。たまたまその場には亀倉雄策先生ご夫妻もお見えになっており、それまでにPAOSの仕事などを全くご存知なかった勝見先生は大いに興味を示され、その場で「一度君の会社を訪ねたい」とおっしゃって下さいました、ところが、残念ながらその一週間後に急逝されてしまい、勝見先生のPAOS訪問は実現せずじまいになってしまいました。

PAOS15周年記念展(1983年)に来場された際の勝見勝先生
その後、勝見先生のご功績を讃えて制定されたのが「勝見勝賞」でしたが、何と私がその第一回の受賞者に選ばれました。嬉しくかつ大変に光栄なことでした。

第一回勝見勝賞受賞の表彰状
その時頂戴した表彰状は、今は亡き田中一光先生デザインの、ただ一点制作の手作りの賞状で、わが国最高の金箔が使われているのだそうです。
今も大切にオフィスに飾らせていただいています。
投稿者 Nakanishi : 2019年02月09日 00:00