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定点撮影47年展覧会、新宿歴史博物館

2017 / 3 /24

新宿区誕生70周年を記念し、ただ今、新宿歴史博物館において、47年間続けてきました西新宿超高層ビル街生成定点撮影の展覧会が開かれています。(3月5日から5月7日まで開催)


会場風景

一番最初のカットは1969年7月10日撮影で、以来、変化に応じて総カット数で二百数十枚の写真を、ほぼ同地点・同アングルで撮り続けてきた、歴史的・世界的にも稀な記録です。
お時間とご興味のおありの方はぜひお運びいただき、47年余の街の変貌ぶりをご覧下さい。


最初の写真:1969年7月10日(撮影:山田脩二)


最新の写真:2016年7月11日(撮影:嶋村秀人)

わが国ならではの技術的進化の結果、明治以来の百尺(約31m)の高さ制限が解かれ、地震大国のわが国で超高層ビルの建築が可能になりました。結果、西新宿に群れなして超高層建築が建ち並ぶことになるのです。その前に、東京では霞ヶ関ビルと貿易センタービルの2棟がすでに先行して建設されており、超高層ビル第一号霞が関ビルの竣工パンフレットのデザインにPAOSが関わらせてもらったこともあって、西新宿には大きな関心を持っていました。旧淀橋浄水場跡の広大な土地に超高層ビル街が造られていくとの情報から、これはひょっとすると相当面白い撮影記録が可能と思い、ビルが姿を現す少し前から撮り始めました。しかしその時点では、まさかここまでの世界にも稀な成果である定点撮影記録になろうとは、想像だにしていませんでした。

PAOSという会社を設立したのが1968年4月ですから、本定点撮影記録はその翌年から始めたことになります。
丁度その頃、大日本印刷を介し、PAOSでは日本板硝子社のPR誌『SPACE MODULATOR』の企画を頼まれ、とりあえず2年間のお約束でこれを引き受けていました。これは一級建築士事務所や大学の建築系の研究室を対象とする専門的なPR誌でした。
1970年が大阪万国博開催の年ですから、まさにわが国が高度経済成長に向け邁進している時期です。
これでわが国の都市景観は大きく変貌していくな、と私は思いました。

そこで、このPR誌の特集記事として、今後、わが国で最も大きく変化をしていく地域の定点撮影を試みようと考えたのです。そして最終的な候補地として残ったのが、下記3地点でした。
1. 多摩ニュータウン
2. 東京湾埋め立て開発
3. 西新宿超高層ビル街
1.は当時だだっ広い野原でカメラを据える場所がありませんでした。2.はあまりにも広すぎて一画角に収めるには無理がありました。そこで最終的に候補地として絞り込んだのが「西新宿超高層ビル街計画地」だったのです。
最初の試し撮りを友人の写真家:山田脩二氏に頼んだのですが、彼が最初におさえてくれた画角(上掲1969年の写真)がまさに先見の明があり素晴らしかったと思います。
彼は、「ビルは先ずJR新宿駅に近い方から平行に建っていくだろう」「撮影場所手前にあるのが都営住宅と小学校だから、当分建て変わる可能性はないだろう」と想定し、そうした画角で撮れそうな撮影地として新宿十二社(じゅうにそう)の新国立劇場すぐ横のマンションを選定しました。このマンションは当時としては珍しい12階建てで、その屋上にカメラを据えて撮り始めたのです。この撮影場所は、半世紀近く経った今でも確保されていますから、まさにプロの慧眼であり、幸運にも恵まれていたといえるでしょう。

この西新宿定点撮影記録は、最近ではNHKをはじめ各TV局や、イギリスのBBC放送、アメリカのナショナルジオグラフィック映像版など、国内外の多くの印刷・映像メディアから上映・掲載許可を求められ、ますます貴重な記録として認知されつつあります。
これでまで47年の間に担当してもらったカメラマンは4人に及び、別アングルからの記録も、後を追いかけ続けています。
この後、一体どの位撮り続けられるか判りませんが、可能な限り記録は続けたいと考えています。

なお、頭を悩ましておりますのは、この膨大な記録の今後の保存についてです。
定点撮影は4×5(しのご)のカラーとモノクロのアナログ写真として保存しており、デジタル化も、全てではありませんが進めています。
今後は、こうした素材のコレクションそのものを、どこの機関でどのように保存して貰うべきかも考えて参らねばなりません。



投稿者 Nakanishi : 2017年03月24日 18:24