中西元男 実験人生
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COMMENT

« オリンピックエンブレムデザイン、ますます秀作生まれ難い方向へ?メイン新年、核拡デザインのすすめ »

思いがけず「東京2020大会 エンブレム委員会」委員に

2015 / 12 / 4

これまで2回にわたって、オリンピックのエンブレム問題に関し、専門的立場からどちらかというと批判的に、当初のプログラムやプロセスの浅薄さ等について、ブログを通じ私見を書き綴ってきました。
ところが突然、エンブレムデザイン選考のやり直しにあたり、委員として関わって欲しいとの依頼が、私自身も会員であるJAGDA(日本グラフィックデザイナー協会)の方から、降って湧いたように持ち掛けられたのです。当初はお断りしたいと固辞し続けていたのですが、JAGDAがそのための臨時理事会まで開き議決事項とされてしまったものですから、結果的にお引き受けせざるを得ないことになってしまいました。


2020東京大会 エンブレムデザイン応募要項

一旦決定した段階から類似問題で破綻をきたしたエンブレムデザインのプロジェクトを再生するのは、正直、容易なことではありません。しかし、8月のリオ・オリンピック開催時には東京大会のエンブレムが使用できる状況になくてはならないという期限も控えておりますので、もはや時間の猶予はありません。
私が委員の一人として参加せざるを得なくなった時点では、既にそれまでに2回にわたる委員会が開催されており、募集に関する大綱がおおよそ決まってしまっていました。その後の第3回からの出席で、私自身は個人的には多くの部分で賛同し難い応募要項を前提に、作業を進めなければならない状況にあります。

もちろん、お引き受けした以上は最善を尽くす心づもりではありますが、委員会そのものは、委員21名+事務局という大きな組織です。
コンペは、幼稚園児でも応募出来るという、国民参加型のものとなっており、参加資格は、年齢と国籍の条件のみです。しかし、最終1点に求められるのは国際的にも認められるデザイン水準ですから、そのギャップは多大です。応募要項は表面的には広く開かれたイメージではありますが、大体、子どもから一流プロまでが参加しての競争など前代未聞です。
しかも、前回の失敗騒動で明らかなように、現代のネット社会では誰でもが、「好き・嫌い」と「良い・悪い」を混同した上での、匿名の言いたい放題の状況であり、「選考は国民投票で」などといった意見すら飛び交う事態ですから、本当に先が読めません。

失敗に終わった第1回目の選考の内容が、私のようにこの分野の仕事に長く携わってきた者には、あまりにも内容の乏しいいい加減なそれであったゆえ、そのことを専門的見地から私見としてブログで指摘したのが、結果、仇(あだ)となったというか、「その通り」と認められ、それが委員への推薦理由となったようです。皮肉なことではありますが、いずれにしても国内外から注目されている国家的大事ですから、こうなったからには努力し最善を尽くしてみましょう、としか言いようがありません。

前述の私見ブログに関しては、発表後、一週間ほどの間に何と14万件余ものアクセスがあり、この問題に関する関心の高さに驚きました。
委員会に参加してみますと、メンバーはそれぞれの世界を代表する人物揃いで、皆さん立派な方々です。しかしエンブレムデザインなるテーマとは、大部分がプロフェッショナルとしては縁遠いかとお見受けします。しかも、数万点の応募があるのでは?との予測とのことで、まさに今、応募は最盛期になりつつあります。
ともあれこれから始まる大変な選考をどのように行うべきか。委員会ではたびたび検討討議が続いていますが、もはや猶予はありません。
果たして、一体どうなることでしょうか?



投稿者 Nakanishi : 2015年12月04日 17:09