中西元男 実験人生
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卒業式、修了証書

2012 / 3 /23

私としては随分久しぶりに卒業式なるものに出席しました。
STRAMD(戦略経営デザイン)第2期生の修了式が桑沢デザイン研究所の夜間部(デザイン専攻科)と共に行われたので出席したのですが、そこで思いだし引っ張り出してきたのが、この修了証書です。


錚々たる名前の並ぶ私の桑沢時代の修了証書


サインの文字が読めるようにというリクエストにお応えして(追加)

これを戴いたのは昭和34年(1959)春、リビングデザイン科基礎クラス修了時のことでしたが、戦後のわが国デザイン界を創り上げてきた錚々(そうそう)たる諸先生方のお名前が列記されているのです。これを見ても、創設者:桑澤洋子先生の凄さが解ります。

勝見勝、浜口隆一、阿部公正と、戦後日本のデザインや建築の理論界を創り上げてきた賢人たち、豊口克平、剣持勇、篠原一男といったインダストリアル、インテリア、建築等々それぞれの分野を代表するパイオニアデザイナーたち、加えてデッサンを親切丁寧にご指導くださった、わが国を代表する彫刻家佐藤忠良、さらには戦後の思想界の一方の雄であった清水幾太郎、といった輝くばかりのビッグネームが燦然(さんぜん)と連ねられています。その先生方が個々に自筆で、一人々々の学生たちのためにサインをして下さった、記念すべき修了証書なのです。

この上の研究クラスでは、グラフィックを田中一光、レタリングを佐藤敬之輔、印刷を小池光三といったきら星のごとき方々に学んでいました。
特に、小池先生は常に朝9時ピッタリに来られ、他の生徒たちはみな9時半頃までやって来ませんので、冒頭の30分位はいつも個人教授となり、私の印刷・活字(書体)・紙などに関する知識はほとんどこの時に身につけたといっても過言ではありません。

この時代の桑沢の卒業生から、その後デザイン界で活躍する著名人が沢山出ているのですが、当時の桑沢に優秀な人材がことさら多く集まっていたとは思えません。「先生が良ければ、触発されて優秀な人材が生まれる」ということでしょうか?

振り返ってみれば、私は後に、第1回勝見勝賞の受賞者に選ばれたり、最初の著作は浜口隆一先生との共著「デザイン・ポリシー(企業イメージの形成)」として書かせていただいたりと、自身のデザイン人生におけるマイルストーンとも呼べる贈り物を桑沢の恩師たちから頂くことにもなりましたので、当時の先生とのご縁は、終生忘れがたいものになっています。


田中一光先生デザインの、この世に一点だけの第一回勝見勝賞 賞状。紙は手漉きの特漉き、箔も最高級の金箔とのことです。さすが田中先生作です。


浜口隆一先生との共著「デザイン・ポリシー(企業イメージの形成)」(1964刊)

さて、このたび出席した桑沢の卒業式ですが、昨年の第1期生の卒業時は東日本大震災のために式典そのものが取り止めになりましたので、STRAMDとしては初めての修了証書授与式となった次第です。


浅葉克己所長から証書を受け取るクラス代表大月均さん

なろう事ならば、それぞれの分野を動かし、新しい価値の創造を可能としてくれるような人物に育っていただきたいものです。
STRAMDの価値は、仕事人生の第2段ロケットに点火する教育的意味合いも強いのですから。



投稿者 Nakanishi : 2012年03月23日 17:17