中西元男 実験人生
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COMMENT

« INAX、28年目の同窓会メインなぜ、Design Thinkingは経営革新や新しい生活文化の創造を目指そうとしないのか? »

人育て、人育ち

2011 / 8 /19

「教えることは最も学ぶこと」と言いますが、最近、人づくり・人育ちの問題につき、自身の未熟さに今頃になって気付きを得ました。
たとえば武道の有段者でも、瞬間的な判断では一段上の有段者には絶対に勝てない、それは先を読む力の差だといいますが、それに近いモノでしょうか?

昨春から、桑沢デザイン研究所でSTRAMD(戦略経営デザイン人材育成)なるニュービジネススクールを主宰し始め、知名度はまだまだですが、極めてやる気満々の人たちに囲まれ順調にすべり出しています。
地方でもe-ラーニングの希望があり、すでに京都では同時中継されています。

STRAMDを引き受けるに先だって、仕事人生のシフトチェンジの意味も込め、それまでいたPAOSの若いスタッフ達を独立させました。
これはCOTOVIA(コトヴィア)という新会社となり、PAOS時代とは異なって苦労もいろいろ多いようですが、なかなか頑張って独自の活動を展開してくれております。

STRAMD開設の本格的準備から約一年を経て、なんとか独自性のある講座として見通しがつき始めた昨年末頃から、何だか実務プロジェクトの依頼の方も次第に多くなり、いろいろお付き合いの関係もありますので相談に応じている間に、小人数でも可能にして興味が持てるプロジェクトも何件か現れ、そうした中から選んで少しずつお引き受けすることにしました。
幸いPAOSはこれまでの仕事実績から、コ・ワークして頂ける優秀な外部スタッフには恵まれています。ただ、一番困るのが、手足となって動いてくれる身近なスタッフのいないことです。

STRAMDとはもともと、私が交通事故に遭遇し、この世におさらばしそうになったことをキッカケに、「これからはなるべく私自身にしか出来ないことを優先してやっていこう」「これまでの稀有な実務経験や資料を活かした、人材育成とアーカイビングづくりを大切に」との方針から生まれたものです。いわゆる「PAOS流コンサルティングの実績を人材づくりに活用」、という目的があったのです。しかし、実際にやってみて、教室講座の限界も判ってきました。

加えて、上記の如く人数をしぼり込み、手足となってくれる補佐役のほとんどいない中で、新しいプロジェクトを引き受けることになりますと、たちまち自分自身で何でも対応しなければならない事態に追い込まれてしまいます。自分で企画提案をし、自分で開発計画案をつくり、自分でプレゼンテーションをやらなければならないといった状況ですが、これはこれなりにクライアントにとっても私自身にとっても得るところは大きいと考えています。

そこで改めて気づいたことなのですが、プロジェクトの進捗発展という意味合いでは、クライアントとのやりとりの中での言葉の端々や、先方のトップや担当者の表情の動きにまで、重要な意味が隠されており、これを読み取れるか否か、あるいはその僅かな信号発信を提案に結びつけられるかどうか、そのことが実に重要な意味を秘めていることに、今頃になって気づくことが多いのです。いくつになっても欲識を持って仕事をしていくことは大切です。

考えてみると、こうしたやり取りの中でのヒントの重さを、果たしてスタッフ達に教えられるかどうかは判じ難いのですが、これまでの長い時間、そうした細かい所までは現場において突っ込んで指導して来なかったなと、今頃になって気づいたのです。
仕事というものは、常に「現場・現物・現況主義に基づくことが大切」と言い続けてきたのですが、そうした場での微妙なやり取りの機微(きび)や先方の人物像を感じ取る所の重要性までは、注意深く語ってはこなかったことに気付かされたというわけです。

最近の新しい展開では、新プロジェクトをお引き受けし始めた結果、PAOSでの人材育成については、早速、桑沢デザイン研究所に相談し、有能な人材を推薦して貰い少人数加わってもらったのですが、人材育成の意味を込め、もう1人2人経営デザイン心と腕のある若い仕事経験者が加わってくれてもいいのかな?と近頃思い始めています。

これはニッチにして、かつ、針の穴を通すような人材募集ですから、果たしてどう探せばいいのか判らないのですが、最近の大学生のように、自分の人生他人任せで、ところ構わず就活を重ねている人はそれだけでお断りでしょう。
もちろん基本的に知的水準やデザイン能力の低い人はPAOSでは勤まりませんし、自分の人生を、自主的・主導的に自身でデザインしていける気概ある人でないと難しいでしょう。とはいえ、若い人は、先ず自ら強く思いこむことから始めることが重要なのですが。

そのようなデザイニストとしての若い人を、今の日本人の中では探すのが難しいのでしょうか。
どなたか有為の方、いらっしゃいませんか?
知的美的価値創造型人材として育てたいと考えますから・・・

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投稿者 Nakanishi : 2011年08月19日 10:13