中西元男 実験人生
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COMMENT

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Facebook、さて、どうする?

2011 / 6 / 4

世の中、どんどんSNSの時代に入ってきて、果たしてTwitterなどに自分としてどう対応すべきかと迷っております。
Facebookも勧められて登録はしましたが、あれよあれよという間に友達が増えてくる状況で、全部認めていくとまだまだ多くなりそうです。今後自分なりに一体これにどう対応すべきか迷っている渦中にあり、呻吟中です。

先日も盛んにSNSを活用している知人に相談しましたら、「中西さんは無理に発信をしなくてもいいのではないですか?下手に返事を書いたりすると、あの人は貰ったのに私は貰ってないなどという問題が生じますから」と言われました。確かに細かく対応する時間は今の私には無いのが実情です。

ブログは2004年以来ですから随分長く書いてきました。しかし、これも敢えてコメントは受けないようにしてあります。コメントを寄せていただいても、とても応答する時間や自信が無いからです。
それに、これはブログを始めた時点で定めたことですが、内容的に仕事や生活の日常的なあれこれを書くスタイルのブログはやめようとの自分なりの方針策定で、事実、それを貫いてきました。いわば意見発信ブログです。そういう意味では、私は双方向通信時代の異端児か落ちこぼれなのかもしれません。

私は1964年以来、50冊を越える本を著してきながら、情報発信に対しては結構慎重居士です。それは雑誌などに私のことが取り上げられた際、何度も誤情報やご都合記事に悩まされてきたからです。
大体、今日のようにこの国をダメにした一端はマスコミ(全てではないでしょうが)にある、との指摘があります。いわゆる大衆情報は、仮に内容や質に問題があったとしても、発信側関係者は、報道の自由を語り、たとえ噴飯モノの記事であっても、読む人や買う人がいるから書くのだと言います。
かつて、内容に問題のある記事を書いた著名出版社の若い駆け出し記者が、「週刊誌だから売らなければならないのです」と私の前で必死の表情で力説するのを聞いて、哀れだなと思いました。

最近のSNSつまりfacebookやTwitterを見ていると、多くは、決して深くはないが素早く固有の情報を発信する競争を演じる、現代風井戸端会議のように感じます。
つまり流される情報の多くは、「その場話」の発信競争が大勢であって、風評人気はともかく、大部分は決して歴史のつくれる話ではないのです(だからやめろ、というつもりは全くありません)。紹介文化の大衆化時代がSNS手段と共にやってきたのですから。要は、私自身が能動的にそこに参加するか否かの問題です。

かつて若い頃、尊敬する先輩から、「中西の行動はカミソリのようだ、それが斧の如くならなければいけない」と忠告を受けたことがありました。考えようによっては、擦過傷程度の情報価値ではなく、ドーンと多くの人の認識や気持ちを変えさせるような仕事をするべきということだと、私は受け取ってきました。それ以来「伝えるに足る価値」をどう創り出すべきかが、自身の情報発信の底流として存在しています。

そう言えば、文明開化の明治維新前後から、この国の先端文化人には、競い合って紹介し文化人として価値を認められるという風潮がありました。自分自身が何かを創り出すのではなく、誰よりも早く、少しでも早く世界の先進情報を紹介した人が専門家として尊ばれるという評価基準です。
私の場合も、若くして「DECOMAS」(1971刊)という本を書き、これが30年10版を重ねるロングセラーになったため、よく「CIという概念を日本に最初に紹介した人」との評価をわが国では受けています。これは韓国・台湾・中国等でとは別の評価であり、必ずしも的確とは言い難い紹介です。

確かにこの拙著の実例編はまさに典型的な紹介本ですが、ただこれも全て実地や現場を歩き回り自分の目で選び写真を撮り、情報収集をして回った集積結果ですし、理論編の方はまさにアメリカとは明らかに異なるわが国独自の経営風土に、独自の先端(当時としては)イメージマーケティングやアイデンティティデザインを導入するべく苦吟熟考していった結果で、単なる紹介事例本とはまるで異なると考えています。
事実、その後のPAOSの仕事は「DECOMAS」で掲げた理論や手法の実践実験の積み重ねでしたが、明らかに欧米のそれとは違った経営的成果を残してきましたし、彼の地の多くの専門家たちからも独自のデザイン分野構築との評価を受けてきました。

それを鑑(かんが)みるに、ブログはともかく、facebookは自分なりにどう対応していっていいものやら、未だに判断がつかないのです。

つまり、前述の通り、ブログを始めたときに考えたのも、単に今日は何を食べました、どこに行きました、誰と会いました、と言った私情報の日常的な公開版にはしたくないとの苦吟の結果、そんなに多く読んでなんか貰えなくともいいから、明らかに自己主張の場にしようとの姿勢を貫いて来ました。ですから長文ブログが多く、これはある意味私の自己主張集であり、生き方記録といってもいいかもしれません。

そうした流れ、時代の潮流の中で、SNSのような新手段にどう果たして取り組んでいけばいいのか、苦悶中という次第です。
このままでは時代遅れになってしまうのかも知れませんがねぇ?

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投稿者 Nakanishi : 2011年06月04日 14:20