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最近、西新宿定点撮影の記録映像使用の申込みが次々とあり、しかもその回数が増えつつあることに驚いております。中には遠くイギリスのBBC放送からまで問い合わせがあったり、誰かが勝手にTV番組を投稿した事例が、ユーチューブの動画検索サイトの定点撮影部門世界bPになったりで、これらはまさに情報化社会を象徴するような現象で当事者自身が驚いている次第です。
その一方で、2006年に出版された同じテーマの本「脈動する超高層都市、激変記録35年」(ぎょうせい刊)が、在庫を切り刻んで廃棄処分にされると言うのです。残った書籍を置いておくと出版社は税法上資産と見なされますので、今回も先の売上げ見込みが立ち難い何百タイトルかの廃版本が、泣いて馬謖(ばしょく)を斬るということになるようです。下図がその消えて行く本です。 版元のご担当者も申し訳なさそうに挨拶に来られ、昨今の出版不況の深刻さを語られていましたが、著者としても「不動産協会優秀著作奨励賞」までいただいた本が、、、と、残念に思っております。 これまでの全ての拙著もそうですが、無くなる前に何十部かを買い取り保存をしておりますので、今回も同様に早々に買取り部数の連絡をしなければなりません。 朝日新聞で立松和平さんに「世の中には、時折途方もないことをやってのける人物が出現する」と書評を書いて貰った本が消えていくのです。 「哀れ、西新宿定点撮影本よ」です。 定点撮影の方はもちろんその後もずーっと続けておりまして、今年の7月10日が来ると、丸42年撮り続けたことになります。 --------------- 本Blogへのご意見・ご感想をお待ちしております。こちらまでメールをお寄せください。Blog内にてご紹介させていただく場合もございますので、何卒ご了承願います。
投稿者 Nakanishi : 2011年05月24日 17:04