« 「数の人・理の人・目の人・愛の人」時代のデザインと展望 | メイン | 2011年、新年メッセージ(PAOS:中西元男) »
渋谷の東急文化村ミュージアムと桑沢デザイン研究所で、桑沢学園の創設者・桑澤洋子の生誕100年を記念する展覧会が行われています。これがなかなかバラエティに富みエキサイティングなデザイン&アートの展覧会で、自作も出展している催しながら、久しぶりに高揚しながら観て回りました。 桑澤洋子先生の独自の哲学が反映された作品
私は、渋谷と原宿の間にある桑沢デザイン研究所の現校舎の建て替え前の校舎ができた際の最初の生徒ですが、その後に創設された東京造形大学まで入れると桑沢学園の卒業生は全部で3万人以上になると言います。今回はその中から120人が選ばれての記念展なのだそうですが、桑澤先生の作品から始まる展示作品は、美智子皇后のデザイナーとして著名なファッションの植田いつ子をはじめ、倉俣司朗・内田繁・吉岡徳仁と続く家具や空間の分野で世界的な存在のデザイナー達、浅葉克己・青葉益輝・長友啓典をはじめ連綿と続くグラフィックデザイナー、後に東京造形大学が創設されてからは絵画・彫刻・映像の世界まで、実に多彩な分野に桑沢の人材山脈は広がりを見せており、名前を書き始めるとキリがないと言えます。1人の偉大かつ理念オリエンティッドな創設者の蒔いた種の大きさを感じさせてくれる展覧会です。 そんな中で私の場合は「自分の作品をつくらない」という意味で、ちょっと変わった桑沢の卒業生といえるのかもしれません。事実、会場を回ってみると全く毛色の変わった展示が1ヶ所ある、それが次の写真のごとき私のコーナーとも言えます。 ともあれこの展覧会は稀に見る、興奮できる展覧会であり、見ておかないと損といった展覧会であることに間違いありません。どうぞお出かけ下さい。 桑澤洋子生誕100年記念事業 SO+ZO展「未来をひらく造形の過去と現在 1960s→」 会期 2010年11月13日〜28日(土) 10:00〜19:00 会期中無休 会場 第一会場:Bunkamuraザ・ミュージアム 第二会場:桑沢デザイン研究所1F --------------- 本Blogへのご意見・ご感想をお待ちしております。こちらまでメールをお寄せください。Blog内にてご紹介させていただく場合もございますので、何卒ご了承願います。
投稿者 Nakanishi : 2010年11月15日 12:22