中西元男 実験人生
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東京ミッドタウン「いなだストーンエキシビション」

2009 / 10 /29

茨城県の高級御影石である稲田石を使い、JAGDA(日本グラフィックデザイナー協会)会員のグラフィックデザイナーが石の彫刻をつくるプロジェクトが始まって、早いもので今年で5年目に入ります。


これまでのいなだストーンエキシビジョンパンフレット類

しかもこれらの作品が、いま都心で最も華のある場所「東京ミッドタウン」のガーデンで展示されるようになってからも3年になり、連日多くの見物客たちで賑わっています。
今や稲田石の彫刻展は東京ミッドタウンの恒例名物行事になってきた感があります。
なお、今年は石の彫刻だけでなく同じく茨城県の八郷瓦を面白くアレンジした作品群も一緒に展示されています。


今回の東京ミッドタウン 石と瓦の作品展案内パンフレット

この展示は11月4日(水)までは開催されており、ミッドタウン全体では「DESIGN TOUCH 2009」のイベントで他にもいろいろデザインに関わる興味深い催しが目白押しですから、お暇がありましたら週末や文化の日などを活かしてぶらりお出かけいただくのも一興かと思います。


いかにも六本木の街中を感じさせる環境
090911_w.jpg
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初めて出した瓦の作品は水中展示

私はデザインコンサルタントを自認しておりますのと、その立場上、本来はこうした作品などは作らない主義なのですが、この稲田石の彫刻展だけは特別に参加を重ねておりまして、不肖の作も展示されていますので、石・瓦ともご笑覧下さい。


重量1トンという制限を極力活用して高く積み上げてみました。
題して「石板石積」(本当に2.5m以上の高さまで石板が組み立ててあります)
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東急ハンズでロープを買ってきて生瓦に叩きつけ、「縄文瓦?」へのトライアルです

人の出会いと、そこから生まれる成果とは不思議なもので、JAGDAの茨城県代表である旧知の藤代範雄さんから「稲田石の石屋さんを連れて行くので会ってやってくれませんか?」と電話がありましたのは、5年前のことです。
ちょうどその時、私は西新宿の35年間定点撮影の成果の映像写真展をパークタワーのギャラリーで行っており、その会場まで藤代さんに同道されて来られたのが、今も私の石の彫刻制作を担当してくれている関石材店の関正光・俊典さんご兄弟です。
ここでの話し合いが一つのきっかけになり、私もこの地場産支援プロジェクトに関わりを持っていくようになるのですが、当初はまさか自分自身まで作品を制作することになろうとは考えてもいませんでした。

関兄弟とお会いして少しした頃、藤代さんから一本の電話が入り、高級御影石である稲田石の素材を活かしてJAGDAの会員による石の彫刻競作をやりたいと思っているとのお話でした。「それはいい企画じゃないですか?」と相槌を打っていたところ、気がついてみると何と私まで自分の作品を制作することを承知してしまっていたのです。
藤代さんという人は、まるで好漢を絵に描いたような素晴らしい人物なのですが、唯一の問題点は、山形生まれの茨城育ちによる独特の方言と早口の話し言葉が、ともかく私には何とも分かりづらいということです。この時の電話でも、いちいち聞き返すのも悪いので「ハイハイ、ふんふん」と、明確には内容を把握できないままに返事をしていましたところ、いつの間にか何と私自身も作品づくりに参加することになってしまっていたのでした。

その後は関石材店のお世話になりながら、私も超アマチュア作家の一人として慣れない作品を5年間にわたり作り続けてきました。


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地元の石切場近くに置かれた第1回と第3回の作品です。
第1回作は巨石で中が空洞になり、女の子が聞き耳を立てているのは、きれいな音色のサヌカイト(香川の石)の響きです


この展覧会が東京ミッドタウンのガーデンで開催されるようになったのも全くの偶然の重なりからでした。

私は約3年前に大きな交通事故に遭遇したのですが、入院していました折に、東京ミッドタウンの市川英俊社長(三井不動産常務執行役員)がお見舞いに来てくださいました。その時、藤代さんに伺っていた「稲田石の彫刻展を東京都心で行いたい」との話を思い出し、この展覧会がミッドタウンのガーデンで出来ないだろうか?とダメモトでご相談してみましたところ、条件付きながら意外にもすんなりとYesの返事が返ってきたのでした。

そうして2007年に東京ミッドタウンで開催されたこの石の彫刻展は、インターネット投票による都内で行われた数多くの展覧会の年間人気ランキングで、なんとなんと第8位となり、その成果を伴って今回が3度目の催しになったという次第です。
人の繋がりの力と偶然の成果というのも面白いものですね。

あとは、この稲田石の彫刻群が単なる展示用にとどまらず、少しでも販売に繋がってくれると地元の皆さんも出展作家の方たちも大喜びだと思うのですが、買い手は現れませんかね・・・。


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投稿者 Nakanishi : 2009年10月29日 22:30