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日中漢字新時代、《 PAOS書体 》の開発 2

2009 / 7 /18

日中漢字の次なる問題指摘に入る前に、現状、日本文をパソコン上で中国書体に変換すると、例えば以下のような問題が生じます。


中国書体に変換すると、書体混合や文字化けが起きる

第2の問題
≪日中間のビジネス交流やコミュニケーション上の障害≫

現在、日中間のビジネス交流や諸々のコミュニケーションでは、漢字互換使用の必要性が増える一方ですが、日本と中国の書体が異なることにより様々な以下のような問題が生じています。

1.インターネットやメール交信等データ交換の際、文字化けや書体混合、脱字等が起きる。
2.PC画面では日本漢字・簡体字・共通漢字等が識別されないため、類似漢字のタイピング入力や変換の間違いに気づきにくい。
3.現状の漢字ソフトでは、ピン音(中国語発音)入力が主流で、初心者は入力したい漢字を、辞書を片手に検索し入力する必要がある。簡体字の判読も日本人にとっては厄介である。








実際にPC画面上で起こる書体混合の事例


実際にPC画面上で起こる文字化けの事例

このような諸問題の発生により、日常的なビジネス文書等においては、時間と労力の無駄とコミュニケーション上の弊害が様々なところで発生しているのが実態です。

それ以外のケースでも、中国人の来日が増えるに従い、通関手続き・郵便物における住所と人名表記の問題・役所の戸籍管理上のトラブル等が起こっています。これらも看過できない現実ですが、いずれも日本のPCに標準的に入っている既存書体では中国漢字が表記されないことによる不都合です。


郵便物の宛先や人名:ブルーの部分は日中漢字字形の違い

また、中国のホテルでの日本人観光客向けの説明書きや土産物の日本語表記等を見ても、明らかに変な文字組みの事例も散見されます。中国で制作された日本語メニューも最近は多いのですが、統一デザインされたフォントがないため、例え正しい日本語でも、文字字形が揃わずバラバラになります。この問題は、日本で制作した中国語表記の印刷物でも同様に起こっています。

多発するこれらの問題に対し、多くの場合は、日中異なる字体が混在した文字列やバランスの不揃いに対しても、現状ではなんとか判読が出来ればいいと放置されているか、もしくは暫定的な個別対応が行われているのが実状です。
これはこれまでに日中共通共用書体の開発が実現されていなかったことが主な原因といえます。日本漢字においては新字と旧字、中国漢字においては簡体字と繁体字という異なる漢字が用いられている(しかもそれぞれが読み方や場合によっては意味までも異なる)という複雑な実情も、対処を困難にしてきた要因と言えるでしょう。
今や日本と中国はお互いにとって必要不可欠なパートナー関係にあり、ビジネスや日常のコミュニケーションにおいてますます高い共通理解を求められている状況を考えると、日中共通共用漢字書体の実用化は重要事となっているのです。

《 PAOS東京&PAOS上海による長年月を費やした「共同開発プロジェクト」の内容 》
以上述べてきましたごとく、実用実務上の基本的な2大問題点をきっかけに、PAOS東京とPAOS上海双方が協力し合って、大きな課題解決へのチャレンジを始めました。遡れば、1998年頃始まったダイキンエアコン、オムロン、ニチレイ食品などの中国現地発売商品の表記開発作業、2003年の日産自動車中国現地企業の社名ロゴ開発などをきっかけに、この取り組みはスタートしました。

このプロジェクトには、日中両国のスタッフや書体デザインの専門家達など多くの専門知識、時間・労力が重ねられてきたのですが、試行錯誤と相互調整の末、ほぼ実用化の目途が立ったその成果が、今般の『PAOS書体(次世代型日中漢字変換ソフト)』なのです。

現在できあがった「PAOS書体」は、日中どちらの既成書体にも属さないが、どちらの国の人も使用可能であり、違和感を覚える書体混合などがなく使える書体とシステム(ソフト)を完成し得たと考えています。


日中共通漢字書体の従来の文字慣習を踏まえ、かつ越えて共用化を図ったデザイン調整例

既述のごとく、私(中西)が初めて公式に中国に招かれて以来、丁度16年が経過し、この間約80回の中国訪問を繰り返してきました。またPAOS上海の代表である王超鷹は、1987年に初来日し、武蔵野美術大学大学院へ入学。その留学時代に私の講義を受けたことをきっかけに、2人の関係はスタートしているのです。
それゆえこの度の開発プロジェクトは、日中文化ビジネス交流の歩みに新しい一歩を刻む利便性の高い貴重な事業であると、私たちは考えています。

開発を終えたこのシステムは、まとめてみると次のような画期的な特性(長所)を持っています。

1.日中共通共用漢字書体のデザイン
日常の文章表現等で頻繁に使用される漢字はほぼ網羅している。
(日本漢字のJIS第一基準2,965字/かな文字と記号288字、中国漢字対応のGB漢字2,942字/記号150字)


開発した日中共通漢字「PAOS書体」の一部、どちらの国側から見ても共容可能なニュートラル性を有した文字デザイン

2.日中漢字字形変換ソフト
日中どちらの文字で入力しても、キーを押すだけで相互に自動変換できる。

「PAOS書体」を使用した変換の様子


1.日本語で入力(PAOS FONT−JPN)
arrow.gif

2.入力した部分を選択し「PAOS FONT-CHN」を指定
arrow.gif

3.同じ書体の中国漢字に自動変換、日中ビジネス交流はもちろん税関やお役所でもPCに入っていれば実に便利

このような革新的次世代型日中共通漢字書体と共用システムの実用化と普及により、日中両国間はもとより広く漢字文化圏内での交流やコミュニケーションに、次なる次元のソリューションと価値創造をすると共に、そして多大な無駄の排除を図りたいと私たちは願ってきたのです。ここから創出されるビジネス上また日常交流上の実用的・文化的交流メリットは、実に大きいと考えるからです。

多くのソフトウェアメーカーによって、これまでに「日本語−中国語」間の変換をいかに行うかについては検討されてきており、いくつかの特許出願によってもその方法が提案されてきているところですが、これらが一般的・普遍的なものとして、認識され普及することはまだありませんでした。
この問題点について、PAOSでは原因の究明から始め、独自の解決方法によって、それを克服しました。(注:システムの詳細については、「PAOS書体」の重要機密としてPAOS内で保護しておりますので、開示は控えさせていただきます。)

以上、ご説明してまいりました「PAOS書体」は、正式発表を目前に最後の機能的仕上げ段階に至っています。今後はPCやMacの標準書体として入るなど日中交流に関わる多くの皆さまに、大いにご活用いただける利便性を持てればと願っております。


※「PAOS書体」についてのお問い合わせは、PAOS担当:荻原までお願いいたします。

本Blogへのご意見・ご感想をお待ちしております。
こちらまでメールをお寄せください。
Blog内にてご紹介させていただく場合もございますので、何卒ご了承願います。



投稿者 Nakanishi : 2009年07月18日 00:41