中西元男 実験人生
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「挑戦」で仕事をするか、「調整」で仕事をするか「考」

2008 / 4 /22

私たちデザインを専門とする仕事におきましては、宿命的に、常に「新しい提案や解決策を求められている」と言っていいと思います。

その場合、担当者によってプロジェクトに対する姿勢に差異があり、「挑戦的であるか、調整を旨として臨むか」で、提案内容というか結果に大きな違いが生まれてきます。これはプランナーの性格や使命感といった、基本的資質によるように思えます。
おおむね調整型の解決策は誰にでも分かり易い内容と言えますから、一見、見事に問題解決を果たしたように思えますし、事実、プロジェクトを先に進めるという点では十分満足できる内容となります。しかし私の経験では、これは経費発想型解決とは言えますが、どうも長期的な視点を持った投資発想型解決策にはならないように思えます。

ただ投資発想型の解決策は、内容が常識破りといいますか内部常識の創造的破壊を伴うケースが多く、大半の関係者の理解や合意を得がたいのが通常ですから、相当の理論構築と説得力を持ってあたらない限り、発注側の合意を得ることは難しいとは言えます。たとえ理性で合意形成が成ったとしても、多くの人に「理屈は解るが感情がついていかない」状況がしばしば起こり、実施段階でトラブルを起こすケースが多々あるからです。

特に企画を主とする投資型提案の成否は、クライアント側意思決定者の先見力や資質に拠るところ大ですが、これがデザイン表現を伴う提案である場合、先方に造形の好き嫌いにのみこだわる人たちが多いと、単純な色・形にだけ判断基準が置かれてしまい、なかなか提案内容の戦略的真意が伝わらないことが多いようです。これはあくまで私のこれまでの経験によるところからではありますが。

ただハッキリ言えますことは、そうした基本発想の違いによる成果の差異は、10年20年経ってみると明らかに結果が証明してくれているということが、具体的事例でもって示せます。
ともあれ私自身は、与えられた課題に対し「投資発想型で臨みたい」とは常に考え続けているのですが。



投稿者 Nakanishi : 2008年04月22日 14:58