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« 南京のTV会社のCI発表式典に出かけてきました vol.1メイン松屋銀座:山中かん社長の7回忌に「思い出すこと1」 »

南京のTV会社のCI発表式典に出かけてきました vol.2

2005 / 11 / 1

※発表式典でインタビューを受ける。


長くなりますが話を元(2度目の南京訪問)に戻しましょう。


今回の発表式典は「江蘇省広播電子総台集団」の一事業である新しいシネマコンプレックスの一館を使用して開催されました。しかも、中国らしくないというと叱られそうですが、マスコミ各社だけを呼んでの発表(出席は確か40社?)と実にスマートかつスピーディーな式典となりました。


私はこれまでに数多くのこうした催しに出てきましたが、中国でのこの手の発表式典の多くは党や行政、そして業界や関連学問分野の代表と通常は延々と挨拶が続くのが常で、しかも指名された人は実に滔々と長口舌の論を披露するものと相場が決まっていましたから、今回も最初から覚悟を決めていたのですが、まったくそのようなことはなく、開会宣言と同時に先ずPAOS 上海代表:王超鷹より新しいシンボルマークの開発経過とその説明が行われました。


※中国らしさがただよう多くのアイデア。

※500案程の中から最終選考で選ばれた候補案8案。

※修整を繰り返して絞り込まれた2案。

※最終決定案。

※展開アイデア。

※この時期開催されていた全国運動会で集った各TV局の中継車の中でもひときわ注目と羨望を集めた江蘇TVの車。


そして調印式、次いでゲストである私の挨拶、周莉総経理の挨拶並びに乾杯、決定に至るまでの経緯の説明と採用案に対する当事責任者としての考えの披露が行われ、その後は來席の記者達からのいくつかの質問で特別の混乱もなくセレモニーは終了しました。その際の主立った画像を順を追って数点お見せしましょう。


※押印

※ カンパイ


実はこの度のプロジェクトをPAOS 上海が引き受け、契約の調印やこの度のVI開発終了後の著作権譲渡の契約書へのサインは全て私が致しました。従って、個人的に最も気になっていたのは、やはり激しい反日感情の中での今回の重要な決定と実行について、一体中国の人々に対する説明がどのようになされるのかという一点にありました。そこの所を周女史は実に簡単明瞭にわかりやすく語ってくれたのです。


先ず、最も反日運動が盛んになりデモなどが仕掛けられていた最初の5月の訪問の時は「両国の長い歴史の中にはいろいろなことがあるものですよ。」と、にこにこしながら当方の気持ちをおもんばかってくれましたし、今回の正式採用発表に際しては、欧米や国内のいろいろなコンサルタント会社から提案を受けましたが「やはり日本系の会社に頼んで本当に良かった」と満面笑みをたたえて私を迎えてくれたのです。


それにしても中国を代表するマスコミ企業集団が初めて本格的なCIを導入することを一体どのような理由づけで彼女が説明してくれるのか大変興味のあるところでした。当然、一私企業ではなく代表的な国営企業ですからこの日の正式発表までには国家や党中央のトップ層の承認が取れていないとならない筈です。


周総経理はなぜ日系企業にこの仕事を任せたのかの理由について、「われわれは純粋な国営企業だから最終的に日系企業に頼んだことには当初猛烈な反対があった。しかし、われわれの文化を最も正しく理解しうまく表現してくれたのが彼等であったから」と述べ、加えて、「開発作業の途中において次々と出される諸々の注文に対する適切な対応と粘り強い提案は実に素晴らしかった」そして「結果、このプロジェクトを彼等に発注を決めた時に想像した以上の満足を今私は得ている」と結んでくれたのです。


私も挨拶の中では「政治は揺れ動くように伝わり、経済はがなり立てるように伝わる。それに対し、文化はささやくようにしか伝わらない。だが、いったん伝わってしまうと簡単には動かしがたい力を持つ。それはいろいろな外来民族が中国を軍事的・政治的に支配しても彼等は常に漢民族の文化を継承しそれを発展させて来たではないか。そのように是非この度の新しいVI採用を機に新しいアジア固有の文化を創り育てていって欲しい」と述べました。


そうした結果、来場者からの意地の悪いと思えるような質問の一つもなく、大変穏やかな雰囲気のうちに発表セレモニーは終了したのでした。


それとこれも実に中国らしい素晴らしい習慣だなと思いましたのは、この度採用されたマークは実に中国らしいというか江蘇省の地形をベースに漢字の国ならではの伝統的仕組みが隠されておりました。それはマークの中に人という字が含まれており、この度調印式典のためにわざわざ新しい印鑑が用意されていて、その印鑑にも人という字が強調された造形的処理がなされていたことでした。それは私の名前の元男の「男」という字の下の「力」という字は、本来「人」という字なのでそうでそこが強調された印鑑がわざわざ当日の調印のために作られていたのでした。もちろん押印後は大切に持ち帰りこれから何か記念すべき押印には使わせて貰いたいと考えております。



※今回の調印式のためにわざわざ用意させた周莉総経理と中西元男の印鑑。「男」という字の下の「力」は本来「人」の字からきているので、それが新マークと合わせ強調されている。(印刻はPAOS上海代表:王超鷹作。彼は漢字博士であると同時に篆刻の名人である。



※関連記事
南京のTV会社のCI発表式典に出かけてきました vol.1
南京初訪問1(2005年5月13日)
南京初訪問2(2005年5月14日) 



投稿者 Nakanishi : 2005年11月01日 11:25